かんき出版から出版されている、メンタルコーチの大平 信孝氏の書いた
「やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ」
のレビューです。
科学に基づいた「すぐやる」スイッチを取り戻すため方法
本書は、脳科学とアドラー心理学を組み合わせた独自の目標実現法「行動イノベーション」の開発者で、メンタルコーチの大平 信孝氏が書いた書籍です。
著者が学んだ脳科学・心理学に基づいて書かれた本で、じぶんの「すぐやる」スイッチを取り戻すための本です。
脳の側坐核を刺激することでドーパミンが分泌され「すぐやる人」になれる
表紙に「科学的に「先延ばし」をなくす技術」とあり、科学や学問に基づいた理論が大好きなので手に取りました。
仕事でもプライベートでも、先延ばしして後悔することがよくある人におすすめの本です。
ちなみに科学に基づいた内容は以下の通り。
- 脳には側坐核と呼ばれる場所が存在し、この側坐核が刺激されると「ドーパミン」が分泌される
- 側坐核を刺激するには少しで良いので行動してみればよい
- 分泌されたドーパミンが行動力の源となり、「すぐやる人」になれる
タイトルに「やる気に頼らず」とあり、私はやる気になってもすぐそのやる気が消えてしまうので少し気になったため手に取りました。やる気に頼っても長続きしない、というのは自分の体験談として思っていました。
「すぐやる人」になるコツ
本書では、「すぐやる人」になる37のコツが記載されています。
その中から特に心に響いたコツを5つ紹介します。
行動に「初速」をつける方法
すぐ行動できるようになるためには、「量」→「質」という順番を意識することが大切です。第一に、「行動量」を増やすこと。その後に「行動の質」を上げることがポイントです。
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ より引用
慎重になりすぎてはいけない。とりあえずやってみる。
とりあえず行動してみることでドーパミンが出てスイッチがオンになるし、もし間違っていたら軌道修正をすればよい。例えば、メールの返事をする場合は、メーラーを立ち上げる、宛先だけ入力してみる、タイトルだけ書いてみる、などまずは行動してみる。
「行動ブレーキ」の外し方
私たちにとって自分自身も「大切な人」です。ですから、自分との約束も、他人との約束とまったく同じように最優先事項として真っ先にスケジュールに書き込んで死守しましょう。
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ より引用
つい自分のことを後回しにして、他の人を優先し続けてしまうことってありますよね。
一日の大半の時間を他人のために使ってしまい、一日の終わりに自分のためになにもしていないと思ってしまうことがある。これを繰り返すと自己肯定感も下がってしまい、あまり楽しくなくなってしまいます。そこで、自分との約束も最優先事項として扱う。つい自分を後回しにしてしまうが、自分も大切な人と捉える。自分との約束を守り続ければ自己肯定感も上がるし、人生を楽しく過ごせると思います。
時間の使い方
「本気の30分」を1日2回確保する
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ より引用
自分が集中しやすい時間帯に、30分「今の自分を全て出し切って集中」すること。先延ばしが減り、達成感を得られる。これを1日2回確保しよう。
ポモドーロ・テクニックに通じる部分がありますね!
私もポモドーロ・テクニックは毎日実践しています。1日2回というのは少ないように感じられますが、実際やるとなると精神力が必要でかなり大変です。けれど一日2回、「本気の30分」を重ね続けたらものすごいゴールまで行けそうですよね!
ポモドーロ・テクニックについて、考案者による実践解説本のレビューを載せているので興味がありましたらどうぞ。
行動思考の身につけ方
「頭の声」「体の声」「心の声」を分けて聞くことで、自分の「本当はどうしたい?」がわかるようになる。
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ より引用
・頭の声:普段考えていること。「しなければならない」「すべき」といった義務感
・体の声:体の状態やコンディション。「肩がバキバキ」「喉が痛い」など
・心の声:感じていること、気持ち。「したい」「ほしい」という欲求
著者によると、自身の声を聞く際に、以下の3つの声を分けて聞くことが重要とのこと。
仕事が忙しい時期は頭の声だけを聞きがち。私も若いころはそうでした。若いと体の声や心の声を無視して無理をしても頑張れてしまいますからね。ただ、年を重ねてくると体の声が大きくなってきます。また、自身の人生を振り返ってみると、もっと心の声を大切にしていればよかったと後悔している部分もあります。
現実的には頭の声だけを聞かなければならない場面はあると思いますが、頑張りすぎず、意識的に体や心の声も聞くよう心がけてます。
自分の価値観を理解すると、真の目的が見えてくる
人が行動する目的は3つに大別できるということです。
やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ より引用
行動する目的は、その人の価値観に根ざしたもので、その価値観が3つに大別できるからです。
その3つの価値観とは、「1. 人とのつながり」「2. 達成」「3. 技術の追求」 です。
あなたの最も大切にしている価値観は「1人とのつながり」「2達成」「3技術の追求」のどれでしょうか?
私は、年齢や周りの環境、人生のステージによって常に変わると思います。私の場合、20代のまだエンジニアとして未熟だった頃は「3技術の追求」、30代になり会社でも中堅として働いてきた頃は「2 達成」、そして40代の今は「1人とのつながり」が最も大切だと感じています。
今は、人から感謝されたり、人間関係が充実したり、人を育てたりすると充実感を感じますね。
まとめ:質より量で、まずは行動しよう!
本書のタイトルのように、やる気にたよらず「すぐやる人」になるためには、質より量でまずは行動しよう!
行動することで脳の側坐核が刺激され、ドーパミンが分泌される。そして分泌されたドーパミンが行動力の源となり、「すぐやる人」になれる。行動しなければ間違うこともできず、軌道修正もできない。つまり質も高まらないと思います。
最初から質を求めすぎてノウハウコレクターになってはいけないし、
インプットだけではいけない。アウトプットファーストで行動すべきと思いました。
また、今回紹介した5つのコツのほかに、本書には全部で37のコツが記載されています。興味のある方はぜひ本書を手に取ってみてください。
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