【要約】11歳から親子で考えるお金の教科書

11歳から親子で考えるお金の教科書 review

日経BPより出版されている、ファイナンシャルプランナー(FP)の夫婦である頼藤 太希氏と高山 一恵氏が書かれた「11歳から親子で考えるお金の教科書」のレビューです。

お金について子どもだけでなく親も学べる本

本書は、お金の「稼ぎ方」「使い方」「増やし方」を11歳の息子に教えるというコンセプトで書かれています。年収、社会保険、電子マネー、投資、NISAなど、お金に関するさまざまなトピックが取り上げられています。

こんな人におすすめ

勉強する人
勉強する人
  • 子どものおこづかいの使い方が気になっている
    子供がもらったおこづかいを友達との外食やゲーム、おもちゃなどで使い切ってしまうのでもっと計画的に使ってほしいと思っている方や、反対に全然おこづかいを使わず貯め込んでばかりなのでお金を使い方を学んでほしいと思っている方
  • 子どもにはお金のことで困ってほしくないと思っている人
    親として、子供にどのようにお金の使い方を教えるべきなのか迷っている方。本書を通じて子どもと一緒にお金について学びましょう!
  • 自分自身のお金の知識をアップデートしたい人
    大人もお金について学び直すことは大切ですよね。本書は親子向けではありますが、大人が基本的なお金の知識を再確認するのにも適していますよ!
  • 教育関係者や学習塾の講師
    高校での金融教育の義務化などの世の中の流れもあるので、子供たちにお金の教育を提供する立場にいる教育関係者や学習塾の講師の方々にもおすすめです。本書の内容をいくつかピックアップして教材として活用できると思います。

子どもに年収を聞かれたら?

本書を手に取ったのは、表紙の「子どもに年収を聞かれたら?」が気になったから。以前子供にこの質問をされたときは「パパは1億円くらいかなー」とごまかしてしまったので、ファイナンシャルプランナーはどんな受け答えをするのか知りたかったんです。

本書は、親子の会話形式で書かれているため、親と子供が一緒に読むことでコミュニケーションが深まりますよ!

ポイント

子どものおこづかい
おこづかいのイメージ

特に本書の重要なポイントと感じたものを以下に紹介します。

子供に年収を聞かれたら?平均収入を入口に「お金の学び」をはじめよう。

自分の年収をズバリ教える必要はないと思います。FP夫婦のお勧めは、平均年収を切り口に「お金の学び」につなげることです。

11歳から親子で考えるお金の教科書 より引用

「うちの年収ってどれくらいなの?」と聞かれるとつい内緒にしてしまったり、話をはぐらかしてしまったりしてませんか?そんな時は平均年収を教えることを本書ではおすすめしています。

日本の会社員の平均年収は443万円。月額にすると約37万円。そこから税金や社会保険料が年収の20%程度引かれるので、一か月に使えるお金は約30万円。この数字を知ってもらうのは意味があるかなと思います。

また、年収は仕事の種類や働いている年数で変わるので、ネットで調べてみると良いと本書には書かれています。いろんな業界や業種の平均年収を調べれば、将来の職業選択に関心を持つきっかけになりますよ!

我が家でも数年前にこの質問をされました。その時はテキトーにごまかしてしまったので、今度この質問が来た際にはこの本を参考にしようと思います。

メルカリで商売の基本である「利益=売上ー経費」を学ぼう!

フリマアプリで不用品を売るのは、子どもに商売の基本を伝えるいい機会になります。

11歳から親子で考えるお金の教科書 より引用

メルカリなどのフリマアプリで不用品を売るのは、子どもに商売の基本を伝えるいい機会になる、と本書に書かれています。私も、売上を最大化し、経費を最小化すれば、利益が最大化できる、ということを実体験として経験することは良いと思っています。

実際に、我が家は子供のおもちゃや本などを売った際の利益の20%を子供にあげています。単に「このおもちゃ捨てよう」と言っても手放してくれませんが、「このおもちゃ最近遊んでないから売っちゃおうか!」と言うと前向きに考えてくれます。

たとえばおもちゃが500円で売れたとすると、売上(500円)ー経費(メルカリ手数料10%の50円、配送料210円)=利益(240円)。子供の取り分は240円の20%なので48円。48円でこのおもちゃを売るか、手元に残すか・・・かなり真剣に考えてますよ!

片付けも進みますし、商売の基本も理解できるので親と子双方にメリットがあるなと思っています。

株式投資はその会社を応援すること。応援した会社が成功すると、ごほうびがある。

本書には、投資についても書いてあります。株式投資で儲かるケースは「売却益(キャピタルゲイン)」と「配当金(インカムゲイン)」。

個人的には、「売却益」は安いときに買って、高いときに売ればもうかる、と軽く教える程度で良いかなと思っています。プロでも株の値動きはわからないと言われていますし、私もよく分かっていないためです。

ですが、「配当金」は具体例で説明する価値はあると思っています。例えば配当性向5%だと税金を引くと4%。ですので、「お年玉の5000円で株を買えば、一年で200円を配当金としてもらえる。おこずかい一か月分の300円なら、一年で12円の配当金がもらえるよ」などと教えています。本人曰く「300円も預けて12円しかもらえないなら使ったほうが良い」とのことでしたが・・・。

私自身、配当金について本当の意味で理解したのは40代になってからなので、「もっと早く知っておけば」と後悔しました。子供には同じ後悔をしてほしくないので、今から事あるごとに教えていこうと思っています。

株主優待は会社から株主へのプレゼントであり、プレゼンでもある。

株主優待を切り口に株について話すのもよいと思っています。

我が家ではパピレス(3641)とヤマダホールディングス(9831)の株主優待をもらっています。 パピレスは、電子書籍サービスのRentaで電子書籍1万円分のクーポンがもらえます。このクーポンでマンガを買って読んでます。パピレスの業績は右肩下がりですが、、、10万円程度で単元株を購入できるため、敷居が低くて良いと思います。 ヤマダホールディングスは、年1500円分の商品券がもらえます。おもちゃを購入する際の足しにしています。8万円程度で単元株を購入できるのでこちらも敷居が低くて良いと思います。
※2024年現在の話です

まとめ:親子でお金について学ぼう!

親子でお金の勉強
親子でお金のことについて学ぼう!

息子には毎月おこづかいをあげていますが、ほぼお金を使いませんでした。小学校高学年になって、月々のお小遣いは使うようになったけど、お年玉などの大きな額はそのまま貯めています。親としては、お金を貯めるのも重要だけど、お金を使う練習も重要だと思ってます。また、株式投資にも若いうちから前向きに向き合ってほしいと考えているので、今のうちから配当や株主優待について教えたいと考えていたので本書を手に取りました。

本書の、「子どもに年収を聞かれたら平均年収を教え、職業ごとの年収を一緒に調べてみよう」というのはお金の話だけでなく、将来の職業選択の際の具体的なイメージを持つことにもつながるため、なかなか良いことだと思いました。ぜひ実践したいと思いました。

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