【要約】すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法

すごい言語化 review

ダイヤモンド社より出版されている、言語化コンサルティングとして企業内・組織内での講演を多数行っている木暮 太一さんの書かれた 「すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法」 のレビューです。

思考を一瞬で言葉にする技術が詰まった一冊

著者の木暮 太一さんは、企業経営者向けのビジネス言語化や、言語化コンサルティングを毎月100件以上こなしている「言語化」のスペシャリストです。
本書は、「伝えたいことがあるのに言葉が詰まる」「会話の途中で言いたかったことを見失う」。そのような悩みを解決する「言語化の型」を、「言語化」のスペシャリストが解説した本です。

こんな人におすすめ

「言語化」に関するイラスト
「言語化」の写真
  • 仕事をしている中で多くの「なんかうまくいかない」に直面している
    例えば、指示通りにやっているはずなのに上司が不満そう、部下が自分で考えて行動しない、アンケートをもとに作った商品が売れない、など。これは、コミュニケーションのズレや期待値の違いがあるまま仕事を進めているからかもしれません。
  • コメントを求められたときに当たり前のことしか言えない。もう少し自分オリジナルのコメントをしたい!と考えている方
    コメントを求められたときに、自分の心の中では思っていることがあっても、つい「素晴らしいですね」「良いと思います」といった当たり前の反応しかできず、もどかしさを感じたことはありませんか?。本書に書かれていることを少しずつ意識して実践してみることで、自分の言葉に個性が宿るようになるはずです。
  • 後輩や友達に的確なアドバイスをしてあげたいけど、うまく伝わらないことが良くあり困っている方
    後輩や同僚、友人が困っているときに的確なアドバイスをしてあげたいけど、結局「頑張れ」としか言えなかった経験はありませんか?相手に寄り添ったアドバイスができるようになるコツが本書に紹介されています。

本書は、ビジネスの場面で営業さんが自社製品を売り込むシーンを想定した例が多く登場します。ただし営業職でなくとも、例えばアフェリエイトで商品を紹介するシーンでも適用できそうです。営業職でなくとも参考になりますよ!

印象に残っているポイント

部下とのコミュニケーション
部下とのコミュニケーション

特に印象に残っているポイントを以下に紹介します。

言語化とは共通認識を作ること

大事なのは日本語で表現することではなく、自分が頭の中で描いているものと同じものを、相手に描いてもらえるような言葉にすることです。

すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法 より引用

なるほど、言語化とは共通認識を作ることなんだと腑に落ちた。今ではあまりない指示だと思うが、上司からもし「いい感じの資料にして」と指示されても上司の頭の中にある「いい感じ」と自分の考える「いい感じ」について共通認識を作らないと、できた資料は「いい感じ」にならないですよね。

正論を言っても相手に伝わらない

「当たり前のこと」しか言えないとしたら、それは論理的に考えているから。

すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法 より引用

みんなが同じように事実をもとに論理的に考えたら同じ結論に至るのは当然。ではどうすればよいか?という点について本書に具体例が示されています。例えば、後輩に対して仕事上のアドバイスをするとき。よくありがちなのが正論を言ってしまい、相手にアドバイスを聞いてもらえないときがありませんか?そんな時は第二次アドバイスを示せば良い、と筆者はおっしゃっています。第二次アドバイスを示すとは、「よく言われている正論を聞いてもできない人に対して行う「じゃあこうしよう」という追加アドバイス」のこと。

あるべき姿を提示するだけではアドバイスではない

大半のアドバイスは、何も示していない。

すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法 から引用

例えば「顧客の意向を汲んで、先回りして行動したほうが良いよ」というのはあるべき姿を提示しているだけで、アドバイスではない。これを言われてもあるべき姿に至るためにどうすればよいかわからない。 そこで、あるべき姿に至るための「練習メニュー」を提示できれば、それがアドバイスになる、と筆者は述べています。
先輩や上司からアドバイスを受けることがあるが、(若いころは特に)アドバイスを受けてその通りにやってみても先輩や上司の思い描いている方向とずれていることがあった。おそらくその理由は最初に認識を合わせる手順をスキップするといった、私自身の経験不足に原因があるものもあったと思うが、アドバイスに「あるべき姿を提示しているだけで具体的な行動」が示されていない、というのも一因としてあったと思う。私自身が後輩にアドバイスする際もこの点を気を付けたいと思った。

定義をすれば、言葉が特定される

定義するとは必要条件をあげること、と捉えなおしてみます。

すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法 から引用

例えば、「安心安全の場を用意しよう」を言語化してみる。その際に「安心安全」の必要条件をあげてみる。自分が考えている要素(条件)を相手に伝えれば、相手もその基準で捉えることができる。
具体的には、以下のように言語化することが紹介されています。
・周囲の人が、あなたの考えを否定せず、ただ聞いてくれる
・あなただけでなく、周囲の人も自分の考えを発信している
・自分の考えを変えるかどうかは、その場で決断を迫られない

よく仕事で作成した資料について「うーん、ここをもっと具体化したほうが良いんじゃない?」とよく言われることがあったが、「必要条件をあげる」と捉えなおして資料を修正したところ、うまくいったことがありました。

まとめ:言語化能力はセンスではない

ビジネスでみんなで協力する場面
ビジネスでみんなで協力する場面

言語化スキルは最強のビジネススキルであり、センスやひらめきとは無縁で、誰でもトレーニングを積むことで身につけられるスキルであると筆者は述べています。後輩や部下へのアドバイスをするとき、自分の中で考えを整理するとき、などに本書に書かれたことを思い出しながら言語化のトレーニングを続けていきたいと思いました。

言葉で何かを伝える、というのは日常生活で毎日行うものなので、この本で書かれたことの中で自分でやってみようというものがあれば、即実行して即効果を得られそうだなと思いました。使う場面が多い分、フィードバックを得る機会も多いので、ガシガシ使っていきたいと思います!

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